小森発:フランス・おやつ探訪

 

今年(2007年)はフランスも暖冬で寒い日は少なかったのですが、雨や曇りのどんよりしたお天気の日が多く、やはり春の暖かな日差しが待ち遠しかったもの。3月に入ってからは、お天気がよく春らしい日が続いているので、気持ちもうきうきしてきます。マルシェでは、いちごがたくさん並ぶようになり(でもスペインなど外国産ですが)、それなら今回は食べ物でも春を味わおうということで、いちごを使ったデザートのご紹介です。

 

第5回 いちごのデザート Petit suisse aux fraises

 

これもまた、主人の思い出にまつわるものなのですが、でも主人の田舎の名物ではなく、彼の家族で代々受け継がれてきたもので、うちでもこれを作るのは主人の担当です(今回も彼が作りました)。といっても作り方はとっても簡単なのですが・・・。

 

用意するものは、いちごとプティ・スイス、生クリーム、砂糖

プティ・スイスPetit Suisseというのは、フレッシュチーズの一種ですが、脂肪分が高めなので、なめらかでこくがあります。なぜ「スイス」の名がついているのかは主人も知らず、調べてみると、スイスの酪農家によってつくられたのがきっかけだそうです。30グラムくらいの小さな塊の周りにくるっと紙が巻きつけられた状態で売られていて、これに砂糖や蜂蜜をかけるだけでも素敵なデザートになります。日本で手に入らなければ、他のフレッシュチーズで代用してみてください。

また、ここで使う生クリームは液体のものではなく、crème fraîche épaisseという、醗酵させて酸味があり、ゆるくかたまった状態のものです。これも日本では手に入りにくいかもしれませんが、液体の生クリームよりはサワークリームがこれに近いかと思います。

 

作り方は本当にとても簡単です。

まず、いちごを洗ってへたをとり、フォークなどでつぶすかミキサーにかけます。つぶし具合はお好みでかまいませんが、主人はミキサーでつぶしてしまいます。以前、彼のお姉さんが作ったものを食べたときは、ジャガイモなどをつぶすマッシャーでつぶしてあり、主人の作るものよりつぶしかたがゆるめでしたが、これもまたおいしかったです。

いちごをつぶしたら、後は残りの材料をボールにいれていちごと一緒に混ぜるだけ。それぞれの量は、これまたお好みで。主人はプティ・スイスが多め、彼のお姉さんは生クリームが多めで、それぞれの好みで作っているようですが、どちらもそれぞれおいしいです。なので、日本で作られる場合も、材料がフランスのものと同じでなくても気にせず、代用できそうなものでお好みの味に仕上げてください。

材料を全て混ぜたら、しばらく冷蔵庫に入れておきます。一晩くらい置いてもいいようですが、乳製品は冷蔵庫の匂いをすいやすいので、ふたのしっかり閉まる容器に入れてください。

 

あとは、各自好きなだけ容器にとっていただきます。大人向きには、食べるときにキルシュなどのお酒を少し加えてもおいしいです。

うちでは春から夏にかけてのおもてなしのデザートによく作りますが、誰もが好きな味なので喜ばれます。材料も作り方もシンプルなので、皆さんもぜひ一度お試しください。

 

 

 

プティ・スイス。直径4センチくらいの小さな円筒型です。

             

ミキサーでいちごをつぶしますが、

何度かに分けて加えるのが

主人のやり方。  

きれいなピュレ状になりました。

 

 

 

 

全ての材料を好みの加減で混ぜる

だけの簡単さ

 

色もきれいで、春らしいデザートです!

 

 

 

 

 

 

<バックナンバー>

第1回 ガレット・デ・ロワ

第2回 ビューニュ

第3回 マトファン

第4回 タルト・ア・ラ・クレーム